自分で株式会社を設立する方法
Contents
知らないと損すること
知ってますか?
★毎年6万円の経費を削減できる方法を知っていますか?
★1日仏滅、2日大安、どちらを設立日にしたほうが5000円得か?
★○○の決め方次第で毎年数10万円以上損することもあります。
★登録免許税が半額になる場合があります。
★電子定款で4万円安く設立できます。
このページは単に株式会社の設立方法を述べるだけでなく、上記のような株式会社を設立する上でちょっと得することについても言及します。
株式会社の設立方法をできるだけ、易しい言葉で解説していきます。 順番にお読みください。会社設立の知識が全くない方でも、 会社設立の方法が解るようになります。 会社設立書類も無料でダウンロードできますので、 よろしければご利用ください。
なお、小さな会社に特化していますので、 資本金5億円以上の大会社や、 不特定多数の投資家から資金を募って会社を設立する方は 対象外となります。
株式会社の設立手続について
概要
どうすれば株式会社を設立できるのか?
■2つ手続が必要です。
簡単に言ってしまうと、以下の2つの手続きをすれば会社の設立が完了します。
①公証役場という役所で「定款の認証手続き」
②法務局という役所で「登記申請手続き」
どちらも基本的に書類を提出すれば完了します。 (②は郵送でも可能①はWEB会議又は出向く必要があります) 「定款」「公証役場」「法務局」って何?という方も、今は2箇所に書類を提出することを覚えておいてください。
「定款認証」手続き
定款とは定款サンプルの様なものです。 会社名や所在地など会社の基本原則が書かれています。 会社の憲法とも言われます。 公証役場は作成した定款が法的に問題がないか認証してくれます。
「登記申請」手続き
子供が生まれたら出生届を提出して、戸籍に入れるのと同様に、 法人の場合は、法務局に登記申請書を提出し、 登記をすることにより会社は設立されます。 この際、登記申請書に認証した定款を添付して提出します。 設立日は法務局に登記申請書を提出した日(受理された日) となります。
法務局は法人にとっては市役所にあたる役所なので、 法人の印鑑証明書や全部履歴事項証明(登記簿謄本)等を発行してくれます。 設立後も何かと利用することがあります。 例えば銀行口座を作るときには全部履歴事項証明(登記簿謄本)が必要となりますので、お近くの法務局に出向き取得します。
会社設立のHOW TO本の問題点
私も会社設立のHOWTO本を何冊か読みました。非常に役に立つのですが、ほとんどのHOWTO本は「紙の定款」で設立する事を推薦しております。「紙の定款」で設立すると、せっかく自力で設立したのに費用が4万円も高くなってしまいます。 確かに「電子定款」で設立するのは難しいのですが4万円も安く設立できるのであれば「電子定款」で設立するのをおススメします。登記申請は電子申請であっても、書類を郵送する方法であっても費用は変わらないので、書類を郵送する方法で行った方が簡単なので時間の節約になります。 定款は電子定款で作成し、4万円を節約。登記申請書類は郵送して手っ取り早く済ませるのが良いと思います。
【注意】WORD等のワープロソフトで作くれば電子定款というわけではありません。
小さな株式会社を設立するなら検討すべき8項目
書類を作成する前に
2箇所に書類を提出すれば設立できる事が解ったと思います。 では書類の作り方を教えて!となりますが、物作りに例えると、書類の作成は製造工程です。 その前にどのような会社を作るかという、企画や設計に相当する知識を身に付ける ことが大切です。その知識が重要です。
①まずは設立時に4万円節約!
電子定款で設立すると、 紙の定款よりも4万円安くなります。 定款に4万円の収入印紙を貼る必要が無いからです。電子定款については後述します。ワードで作れば電子定款になるわけではありません。今は「電子定款で4万円節約」 と覚えておいてください。
②シンプルな機関設計にしよう!無駄な役員や機関は不要!
株式会社には株主総会・取締役(代表取締役も含む)・取締役会・監査役・会計監査役など の機関を設定することができますが、小さな会社は 株主総会と取締役(代表取締役)のみのシンプルな構成にしましょう。 これ以外の機関は経営と所有が同じ小さな会社にとって、 メリットはありません。
え?うちの会社は3人で作るから取締役会を設けたいです!と言う方も 取締役会は不要でしょう。もちろん3人で話し合って会社を運営してください。これを自分たちの間で取締役会と呼ぶのは自由ですが、 会社法上の取締役会は不要でしょう。 ここでは詳しくは説明しませんが、それぞれの機関がどのような役割をするかを 調べれば不要なものだと解ると思います。
時々、「監査役を追加したい」と言う方がいるのですが、やめておきましょう。「監査役とは何する人か?」を調べれば解ります。もし監査役を辞めたいと言われたら、代わりの監査役を見つける必要があります。監査役を0人にすると登記費用に4万円が必要になります。(司法書士報酬を含めず)
「小さな会社の機関は株主総会と取締役のみ」と覚えておきましょう。
③電子公告で年間約6万円の経費を節約!
電子定款で設立すると4万円節約できる事を紹介しましたが、これは設立時の1回だけです。 これから紹介することは設立後、毎年約6万円の節約につながります。
会社法(440条)で株式会社は決算公告をしなくてはならないことになっています。 公告の方法は「官報」「日刊新聞」「電子公告」から選択します。 インターネットで公告することを電子公告と呼びます。 官報で公告すると7万円超の費用がかかるのに対して、 インターネットならば安く抑えることができます。 もちろんホームページを作成して公告しなくてはなりませんが、 そのような知識がない方でも簡単に公告するサービスがあります。 電子公告掲載サイト
また、電子公告の調査機関の調査が必要なので、手続きが難しいという方がおられますが、実は決算公告以外の公告ははっきり言って発生しませんので心配は不要です。
インターネットが普及していない時代は「官報」が一番お得でしたが、当サイトでは官報に掲載する費用を節約するため 「決算公告を電子公告、その他の公告を官報」をおススメしています。 会社設立書類作成システムを利用して頂く方には、電子公告方法とサンプルをお教えしております。 殆どの方が失敗するのですが、例えば便利屋さんの紹介する為に取得したbenriya.jp等は 電子公告には適していません。なぜだかわかりますか?解らない方は当サイトの 書類作成システムの利用した方が賢明です。電子公告を推薦する当サイトにしか解らないことです。
またホームページを作成・管理するのが面倒という方には、月額330円(税込)で直ぐに利用できる電子公告サイトをご用意しました。
④株券は発行しない
株券を発行する必要はないので、株券は発行しないようにしましょう。印刷代が抑えられます。
⑤株は勝手に売買できないようにする
経営権が他人に渡らないように、株を勝手に売買できないようにしましょう。 譲渡制限会社(非公開会社)と呼びます。譲渡制限会社には様々な利点があります。 例えば取締役の任期を最長10年にすることができます。
「小さな会社は譲渡制限会社にすべき」と覚えておきましょう。
⑥資本金は1000万円未満がお得!
消費税の免税業者になるためには、資本金は1000万円未満で前々年の売上高が1000万円 以下であることが必要です。新規の法人は前々年の売上高はないので、資本金1000万円未満であれば 初年度と2年目は消費税を支払わなくても良いことになります。
「資本金1000万円未満がお得!」と覚えておきましょう。
⑦税金対策
「一番大切なのは、税金対策」です。 これを考慮しないと、会社の成長に大きく影響してきます。 もちろん自分が手にするお金にも影響します。 ここでは決算日について紹介します。
大企業の殆どが決算日を3月末としていますが、 別に3月末でなくても良いのです。 逆に3月末は避けたほうがメリットが多いと思われます。
引越屋さんを例に説明します。 引越屋さんなら3月が繁忙期であることは予想がつくと思います。 解りやすくするため4月から翌年2月までの利益は0円、 3月に100万円の利益が上がったとします。 この様な場合、多くの会社と同様に決算日を3月末にしてしまったら、 3月に出た利益100万円に法人税率をかけた値が税金(22万円)になります。 もし決算日を2月末としておけば、3月の利益100万円は約1年かけて 設備投資などに使用して利益を少なくすることができます。 例えば年間の利益を10万円に抑えた場合、税金は約2.2万円なので約20万円もの差が出ます。 決算日という何でもなさそうな決定事項にも知らないと損をしてしまうことがあります。 要注意です。 決算日を決める際は、もう少し考慮すべき観点があります。(少しいやらしいですが後は当サイトを利用するお客様のみとさせて頂きます。) ここで紹介した観点が将来的に一番大きく影響するでしょう。
⑧登録免許税が半額になる!7万5000円お得!
創業のセミナー等を受けるだけで、登録免許税が軽減される場合があります。15万円が7万5千円に軽減されるので、本店を置く市町村に確認してください。「○○市 創業支援 軽減」で検索すると出てくると思います。
まとめ
会社設立自体はそんなに難しいことではありません。しかし、 ここで紹介したような事を知っているか否かで、後々大きく差が出る事を 理解してください。
では、会社を設立するにはいくら必要かを説明してから、会社設立の手順の説明をします。
株式会社設立にいくら必要か?
株式会社を設立するのにいくら準備すればよいか?
説明上、大きく3つに分けます。
(1)法定費用… 役所等に払う税金や手数料で全国一律料金です。定款認証と登記申請に必要な費用です。
(2)その他の費用…これは個人によって差が出る費用です。 例えば会社の代表印、電子定款を作成するのに必要なソフトなどです。 小さなものとしては交通費や印鑑証明取得費なども必要になります。
(3)資本金…会社に預けるお金で、費用とは言えませんが、 必要なお金という意味であげておきます。
それでは各々いくら必要か見てみましょう。 資本金1000万円未満の会社として説明します。
登録免許税、定款認証手数料など法定費用
定款認証と登記申請時に必要な費用は下の様になります。 前ページでも説明したように電子定款で設立すれば、法定費用は4万円安くなります。
項目 | 電子定款 | 紙の定款 |
---|---|---|
定款にかかる費用 | ||
定款認証手数料 | 50,000円 | 50,000円 |
印紙代 | 0円 | 40,000円 |
定款の謄本 | 300円保存料 謄本を請求すると1部約1,000円 | 約2,000円 |
登記にかかる費用 | ||
登録免許税 | 150,000円 ※半額になる方法があります。「小さな株式会社を設立するなら検討すべき8項目」の⑧を確認してください。 | 150,000円 |
合計 | 200,300円~202,000円 | 242,000円 |
その他の費用
法定費用は個人によって差が出ませんが、ここで説明する「その他の費用」は個人によって 差が生じます。「その他の費用」を安く抑えることが、設立費用を抑えるポイントです。 「その他の費用」は例えば会社の印鑑や電子定款を作成するためのソフトをはじめ、 印鑑証明書や交通費などがあります。
。
会社設立の流れ(手順)
難しく思えるかもしれませんが、実はたいした事ありません。
ここまで順番に読んで頂いた方は、例えば電子公告を採用すれば年間約6万円節約できること、 決算日に注意すると節税になることかが解ったと思いますが、では実際にはどうすれば良いか 説明します。まだ読んでいない方は最初から読むことをおススメします。=>会社設立する際に検討すべきこと
印紙代4万円を節約するために電子定款で設立する方法を紹介します。 もちろん年間6万円を節約するために 電子公告を利用したケースです。
なお当サイトの会社設立書類作成システムを利用した場合 も併記させていただきます。利用しない方にとってはうるさいかもしれませんが、 許してください。
1.法務局と公証役場を探します。
本店の所在地を管轄する法務局と 電子定款を認証する公証役場を探してください。沖縄県や青森県などは 電子定款対応の公証役場が1箇所しかないので、遠方になる方は交通費や所要時間を 考慮すると代行業者に頼む方が割安の場合もあります。
新潟県 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県
福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県
2.会社の基本情報を決めます。
会社の基本情報を決めます。 いわば設計といえる作業ですので、よく調査して決めましょう。 決めるべき事項は下の表のようになります。
会社基本情報 | 解説 |
---|---|
商号(社名) | 会社名の決め方 |
出資者(発起人) | 設立時の出資者を決めます。 |
取締役 | 設立時の取締役を決めます。 |
取締役の任期 | 取締役の任期を決めます。 |
本店所在地 | - |
事業の目的 | 事業の目的 インターネットで沢山検索できますが、好ましくない例が沢山ありますので注意してください。当サイトでは会社設立専門のスタッフが確認いたしますので安心です。 |
資本金 | 既に説明しました。 |
公告の方法 | 既に説明しました。自分でホームページを持っていない方は電子公告掲載サービスを利用するとお得です。当サイトから申し込めば初期契約料不要です。 |
決算日 | 既に説明しました。 |
3.事前準備
会社の実印を作成する
登記申請書類を作成するときに会社の実印が必要です。
発起人と取締役の印鑑証明書を取得する
発起人でかつ取締役に就任する方は2部必要です。 なお電子署名をする発起人の方は定款の認証をする際は不要となります。
[当サイトが運営する書類作成システムを利用しない方へ] Adove Acrobat・電子署名プラグイン・ICカードリーダ・ 公的個人認証カードを準備してください。 オンライン申請を出来るようにするため、パソコンの設定も必要です。 詳細はオンライン申請システム を参照してください。
[当サイトが運営する書類作成システムを利用する方へ]
Adove Acrobat・電子署名プラグイン・ICカードリーダ・ 公的個人認証カードなどは不要です。
印鑑に関しては、以下の様な値段で購入できます。
当サイト併設印鑑ショップ
4.電子定款を作成します。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用しない方へ] 定款サンプルを参考に作成してください。○○○の部分を修正すればよいでしょう。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用する方へ] お客様にホームページ上から会社の基本情報を入力して頂きます。 あとは当サイトが電子定款を作成します。
5.公証人と事前打ち合わせをします。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用しない方へ] 公証役場へ定款をFAXし、公証人と事前打ち合わせをします。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用する方へ] 当サイトが実施しますので、お客様は何もする必要がありません。
6.電子定款を作成し、法務省オンラインシステムから電子申請します。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用しない方へ] パソコンで作成した定款に電子署名を付けます。 そして定款法務省オンラインシステムにログインし、電子署名した定款を送信します。 詳細はオンライン申請システム を参照してください。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用する方へ] 当サイトが実施しますので、お客様は何もする必要がありません。
7.定款認証手続きの書類を作成します。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用しない方へ] 次ページのサンプルを自分に合うように変更し、実印を捺印して申請書類を整えます。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用] 当サイトにログインし書類をダウンロード、実印を捺印して申請書類を整えます。
8.定款の認証手続きをします。
公証役場に電子定款を取りに行きます。
9.出資金を払込みます。
代表の発起人の口座に資本金を振込みます。振込みの方法は登記書類作成マニュアルを 参考にしてください。
10.登記書類作成を作成します。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用しない方へ] 次ページにサンプルがあります。自分に合うように変更してください。 登記書類作成マニュアル を参考に印鑑の捺印とホチキス留めをしてください。
[当サイトが運営する会社設立書類作成システムを利用] 当サイトにログインして登記申請書類をダウンロードします。 あとは登記書類作成マニュアルのとおり印鑑を捺して、ホチキスで綴じれば完成します。
11.法務局へ登記書類を提出します。
法務局で印紙を購入して台紙に貼り付け、本店所在地を管轄する法務局に書類を提出します。
会社設立書類の作成方法(無料ダウンロード)
☆このページは自分で会社を設立する方のためのものです。
会社設立に必要な書類サンプルを掲載します。書類のまとめ方は 定款認証マニュアルと 登記書類作成マニュアル を参考にして下さい。
なお、他で作られた定款の場合、ここで載せている登記申請書類を利用して も必ずしも設立できるとは限りません。
「定款の認証」に必要な書類
オンライン申請するもの
項目 | 解説 |
---|---|
定款 | 電子署名した定款 |
公証役場に持っていくもの
項目 | 解説 |
---|---|
委任状 | 委任状に定款を綴って契印をしたもの 委任状 |
印鑑証明書 | 発起人全員の印鑑証明書を1通ずつ準備します。電子認証した人は不要です。 |
紙の定款の謄本を請求する書面 | 法務局のホームページでは「定款の謄本」を請求する場合、書面で請求するように 書いてありますが、不要のところが多いようです。 公証人との打ち合わせ時に「定款の謄本は何部要りますか?」と聞かれますので、 そこで必要な部数を伝えれば発行してもらえます。 通常は2部請求します。1通は登記に使用します。もう1通は自社保存用です。 自社保存用は別になくても問題はありません。 紙の定款の謄本を請求する書面 |
フロッピーディスク またはCD-R |
電子定款保存用の空のフロッピーディスク・CD-R・USBメモリ のいずれかを持参します。 一般的には上記のようになりますが、 公証役場により多少対応が異なります。CD-Rを準備してくれる公証役場などがあります。 事前に認証を受ける公証役場に確認してください。 |
身分証明書と認印 | 公証役場に行く方の運転免許書などの身分証明書 |
「登記申請」に必要な書類
法務局に提出するもの
項目 | 解説 |
---|---|
登記申請書 | 登記申請書 |
登録免許税納付台紙 | 登録免許税納付台紙登録免許税納付台紙 |
定款の謄本 | 公証役場で受け取った定款の謄本を使用します。 |
払込みがあったことを証する書面 | 払込みがあったことを証する書面 |
発起人決定書 | 発起人決定書 |
就任承諾書 | 就任承諾書 |
印鑑証明書 | 設立時取締役に就任する全員の印鑑証明書を1通ずつ準備します。 |
財産引継書 | 財産引継書 現物出資がある場合必要です |
調査報告書 | 調査報告書 現物出資がある場合必要です。 |
資本金額の計上に関する証明書 | 資本金額の計上に関する証明書 |
登記すべき事項 | フロッピーディスクまたはCD-Rにテキストファイルで格納します。登記すべき事項 |
印鑑届出書 | 印鑑届出書 |
現金 | 登録免許税(資本金の1000分7でその額が15万円に満たない場合は15万円) |